事件続きでゆっくり観られなかった『ツイン・ピークス』

デヴィッド・リンチ監督によるアメリカのテレビシリーズ『ツイン・ピークス The Return』、ようやくやっとじっくり観られるようになりました。
本国アメリカでは5月22日に始まり、毎週日曜日に放映されてついにエピソード8まできました。
ここで、一週間お休みなので、今週と来週は今までのエピソードを振り返ったり前作や映画版、ツインピークスファンの考察や解説からいろいろ学べる良い機会となりそうです。
ただ、18エピソードで終了の予定で中盤まで来ているのに、エピソードが進むほど謎や疑問が増えまり。
ここまできてまだ登場していない主要キャラクターもいる。
というか、18エピソードで気持ちよく終わる筈ないよね。
リンチ監督、広げた風呂敷き、畳む気なんか毛頭ないよね、きっと。
シュールで摩訶不思議な世界を産み出す奇才、リンチ監督だもん。
納得のいかないもやもやするエンディングになって、ネット上での議論は沸騰して、次作待望論が高まるんだろうな。





『ツイン・ピークス The Return』、集中して観られない日々が続きました。
というのも、『ツイン・ピークス The Return』始めってから、英国そのものが『ツイン・ピークス』的な不思議で不気味で恐怖に満ちた、それでいてどこが滑稽なところもあり(メイ首相、笑わせてもらいました、解散総選挙しなければ問題なかったのにねー)、予測不可能で非現実的で残虐な事件が次から次へと短期間で起こったからです。
大規模なイスラム教徒系原理主義者によるテロが二件。
イスラム教徒を狙った白人系英国人によるテロが一件(罪のないイスラム教徒に対する、差別による犯罪は更に増加しているようです)。
総選挙一件。
予想が大きく外れて、与党である保守党が過半数に達せず、不安定要素の多い政府となってしまいました。
そして、北アイルランドの親イングランドで『とっても』保守的(中絶反対等)な政党と組んだので、北アイルランドの他の政党からの不満の声があり、和平協定にも影響するのではという見方もあります(北アイルランドは、もともとアイルランドという国の一部でして、それをイングランドが奪ってしまったので、いろいろ政治的な問題が)。
大規模な公営の高層住宅の火災が一件(この高層住宅の被害者だけではなく、周辺住民も避難しています。更にカムデン区の高層住宅の住民も安全上の理由から避難)。
(この他にも、黒人の青年が警察に逮捕された後不自然に亡くなるという事件が起き、抗議に集まった一般市民が警察隊と衝突する騒動が東ロンドンでありました→Demonstrators confront police in east London over Da Costa death
これだけの事件/事故更に大どんでん返しの総選挙というコメディーがあって、暴動が起きていないって、よく考えると、すごいかも(2011年の大規模な暴動があって以来、英国の社会って脆弱だと思ってます)。


ようやく落ち着いたので、ツイン・ピークス、そろそろじっくりとネタバレ書けそうです。

エピソード8に出演したアメリカの人気ロックバンド、ナイン・インチ・ネイルズ(Nine Inch Nails)。
ツイン・ピークスという人口たかだか5万人の街の飲み屋兼ライブハウスで演奏するには、成功し過ぎているバンドなのでそれだけでシュール過ぎてウケました。
ちなみにThe Nine Inch Nailsと、紹介されています。



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25年たてば誰でもおっさんやオバサンになるさ(Ride@Rough Trade East)

ライド(Ride)という、90年代前半にインディー音楽界で一躍有名になったオックスフォード出身のおっさんなバンドをみてきました。
数年前に再結成して、今回は新作をリリースして、イーストロンドンにあるレコード屋さんラフ・トレードで宣伝を兼ねたミニライブです。
25年前にライブに行ったことがあります。
なつかしい。
ロンドンで、ライドをこんなに小さな場所で見られることは奇跡に近いので、出かけてきました。


といっても、写真も映像も撮ってきてないんですけど。
暑くて、しかもラフトレードに着いたのが遅かったので、それどころではなくて。
場所が狭いしレコード屋さんなので、アコーステックセットか、普通のライブより控えめなライブになるのではと思っていたら、フルセットでちょっとびっくり。
アンディー(左側のギターのおっさん)はほぼ曲ごとにギター替えて、メンバー全員本気モードががっちり入ってました。
マーク(ステージ中央の、ステージが狭過ぎてしかも後ろのドラムセットに遮られて、演奏中身動きが殆どとれないおっさん)はアコーステックセットでやろうとしたのですが、アンディーが「フルで行く」と提案してそれに皆さん乗ったようです(レコード屋さんからすると、面倒くさくて迷惑だったかも知れない。一方、ファンにとっては大歓迎)


どういう訳か、この日のライドのライブをYoutubeに動画を上げてくれる人が、いない。
私の隣のファンのおっさん、絶対ビデオで録っていた筈なのに。
とりあえす見つけたのがこれ。
雑音が入ってますが、ステージの小ささとバンドとの距離の近さと臨場感はでてるかな。
もし誰かもっといいビデオアップしてくれたら、後で貼ろうっと。



25年前は、みんな若くて可愛くて、おっさんじゃなかった。
(要注意! メンバ―は全く変わっていません。おっさんになっただけです)
ラフ・トレードのライブの締めくくりも、皆が大好きなVapour Trailでした。



その日、家に帰ってからは、1990年に大人気となったカルトテレビドラマ、『ツイン・ピークス』の25年経った世界を描いた『ツイン・ピークス The Return』の新エピソ―ドを鑑賞。
25年たてば、当時若かった俳優さん達はおっさんになり、おっさんだった俳優さん達は、もっともっとおっさん。
亡くなってしまった俳優さんも、いる。
諸行無常。


私も、すごーくオバサンになりました。
太って白髪がでまくって体力が無くなって愚痴っぽくなって昔の話ばかりして。
あーあ。
でも、気分だけは90年代初期のまま。
どうしようもない。



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カムデンはやっぱりゴミゴミ

先日、ロンドン有数のアヤシいエリア、カムデンマーケットの近くまで用事があって出かけてきました。

2017 かむでん6


夕方(八時半頃?)でお店は既に閉まっているのですが、それでもアヤシいニオイがプンプン。
2017 かむでん3


『キッチュ』から、『可愛さ』とか『小キレイさ』とか『アバンギャルド的』なモノを引き算すると、こんな`猥雑な感じになってしまうのでしょうか。
(カムデンを原宿と比較しないでよ〜、それって原宿に対して失礼じゃないの〜)
2017 かむでん4


入れ墨屋さんのシャッターのイラストのB級感が、安っぽくてカムデンしてるな〜
2017かむでん5


やっぱり、ゴミゴミしてるとリアルなカムデン。
2017 かむでん1


ロンドン繁華街っぽいよねー、散乱しているゴミとシャッターのいたずら書きのコンビって。
2017 かむでん2


カムデン・タウンの地下鉄の駅の周辺には、ホームレスが。
ロンドン中、昔から至る所にホームレスはいるといっても過言でなく、観光客で溢れてるカムデンはホムレスがいないことのほうが珍しいかも。
でも、この夜は4、5人ものホームレスが適度に距離を置きつつ駅の周りにいました。
この場所でこんなに多くのホームレスを見たことは初めて。


英国の景気は良い、とよく言われます。
EU離脱が国民投票で決まってからも、ポンド安でその危機を乗り越えているし、失業率も他のヨーロッパ諸国から比較して低い。
でも、現実は最近は政府による緊縮財政政策が続いていて(国の借金がすごくいっぱいあるらしい)生活が苦しくなっている人が多いのが実情です。
様々な生活保護や手当は、受け取る条件が厳しくなったり削られる。
医療費も引き締め、移民による人口増加と高齢者の増加にも関わらず。
しかもポンド安で物価が上昇してインフレ率も上がっています、給料が殆ど上がっていないというのに。
多くの英国人が、景気の良さを全く実感できない社会になってしまっているのです。


カムデンタウンの駅にホームレスの方が集中しているのを見ると、格差が広がって『持たざる者』や弱者に対して思いやりを欠く社会になっているのかなと思います。
以前はもっと弱者に対して優しい国だったのに。
公営高層住宅の大火災でも、被害者の多くは低所得者。
かなりの寄付金が集まったのに被害者への配分が遅れに遅れていたり、被害者への救済活動が全く組織化されていなかったり、自治体の責任者が出てこなかったり。
被害者や周辺住民の憤りがおさまる筈がありません。
まさか暴動にまでつながるとは思いたくない。
今週は、少しは英国が良い方へ前進しますように。


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英国という国が、漂流しているような気がする

最近の英国のダメダメっぷりといったら、前代未聞。


三ヶ月という短期間で、三件もの大規模なテロ事件が起きました。
ウエストミンスターのテロはガードレールがあればある程度防げるものだったし、マンチェスターとロンドン橋のテロは犯人をきちんと監視していれば発生していなかったかも知れない。
(ウェストミンスターの犯人は、暴力的な人物で犯罪歴があり刑務所に入っていたこともあった、しかし、いつどのように過激な思想に触れたのかは不明。しかも、50代。多くのテロリストは比較的若いので、監視の対象になりにくかったのは容易に想像できる。が、マンチェスターのテロの犯人は、彼の発言に不安になった人が警察に連絡している。ロンドン橋のテロの実行犯の一人は、過激な原理主義を扱うドキュメンタリーテレビ番組の出演していたほど。それから、イタリア人の犯人はシリアに渡航しようとしたことから、要危険人物としてイタリアから通告が世界に発信されていた。それなのに英国に入国していたのは、どうしてなのか)


そして、解散総選挙の結果が、英国の将来をますます不透明なものにしてしまいました。
過半数に達しなかった保守党。
EU離脱の交渉が難航するのは必至。
総選挙後の世論調査では、労働党より保守党のほうが6ポイントも高いという結果がでました。
Labour take five-point lead over Tories in latest poll
(記事によると、労働党45パーセント、保守党39パーセントだから違いは6パーセントなのに、何故か見出しでは『5ポイント』だったりする、計算ができないのかご乱心しているのか、伝統的で信頼できる筈の保守系の新聞、テレグラフより)
国民の多くが、メイ首相率いる保守党に対し反発するのも必至。


そして、西ロンドンで起きた高層住宅での大火災。
まさか高層の建築物が、外壁も内部でもろうそくのように激しく燃えるなんて。
1974年に建設されたとしても、あれだけ可燃性の高い素材を使用して、それ以後誰も安全面や耐久性に関して補強作業どころか、検査さえ全くなかったのでしょうか。


斜陽の大英帝国。
傾き過ぎて、どうなっているのかさえ、もう分からない。



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総選挙後、混乱を極める英国と猫のラリーさん

総選挙が終わって、ますますカオスになった英国。
『訳のわからないことをやって自国も世界も混乱に陥れている面倒くさい国ランキング2017』とかあったら、英国は確実にトップ5に入る勢いです。
メイ首相、議席をもっと伸ばしてEU離脱の交渉を楽にするつもりで解散総選挙したのに、過半数さえ割っちゃって大失態するんだから、お茶目過ぎます。
EU離脱云々の前に、政権維持できるの〜?
もう笑うしか無いでしょう、コレ。


朝、ジャーナリストが首相官邸前に大集合しました。
総選挙の結果を受けて不安と緊張が覆う英国で、メイ首相が責任をとって辞任する意思があるのか、彼女の公式の見解を待っていました。
ところが、メイ首相は現れず、猫のラリーさんが重厚な黒塗りのドアから登場しました。
(ラリーさんとは、英国の首相官邸、ダウニング・ストリート10番地に在住する『首相官邸ネズミ捕獲長』の」肩書きを持ったにゃんこさんです → 『首相官邸ネズミ捕獲長』という肩書きを持った、猫のラリーさん
ラリーさんこそが、首相官邸の真の主ですからね。
やはり国が混乱に陥った時こそ、その御姿を世に現して存在を知らしめ、国民の心を慰められるのでしょう。



とりあえず、おおかたの世論調査は、やっぱりアテにならないことが判明しました。
世論調査を実施している会社のうち、議席数に関してはたった一社だけが保守党が過半数に達しないと予測しておりました。
YouGovという機関。
ここの独自で行った方法 Multi-level Regression and Post-stratification (MRP) model(統計学とかさっぱワカラナイ〜、何これ〜)による政党支持率が総選挙の結果に近いので、今後はこの会社の調査結果の期待です。
あと、政党支持率の世論調査で信頼できそうな機関は、SurvationとSurveyMonkeyかな。
2015年の総選挙も、今回も、かなりいい予測をしていました。


多分、近いうちにまた総選挙しそうです。
メイ首相の新政権が安定するなんて、誰も想像できないから。
次の総選挙の時、またまたまた多くの世論調査が外れまくったら、また仕方なく笑うしか無いよねー。
ホント、どうしようもないなー。



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