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『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』観たんだけど〜ぉ

え〜?
アメリカ映画のKubo And the Two Strings 、『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』という邦題でとうとう日本で公開になったのですか?



英国での封切りは去年のこと、2016年9月あたりだったと思います。
ヘンテコな日本が舞台の作品だし、この制作会社であるライカ(このコンピューターアニメご時世の昨今に、コマ撮りのストップモーションアニメーションを手がける、世界的に見ても希少価値の高い会社です)の前作(The Boxtrolls、2014年)が日本未公開なので、新作の日本での一般公開は無いと安堵しておりました。
まさか、一年以上公開に時間がかかったとは。
ホントにこの作品、日本公開して大丈夫なんでしょうか。
勝手に名字を主人公の少年の下の名前につかわれて全国の久保さんがお怒りにならないかと不安だったのですが、なんとかなっているようです(というか、公開劇場数もそんなにないしねー、ユーチューブに上がっている日本版トレイラーとか10万回くらいしか閲覧されていないって、ちょっと危ないような)。
そういうわけで、好奇心と猜疑心から『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』、ネット配信のもので観てしまいました。



アメリカのストップモーションアニメーションでちょっとホラーがかった作品で有名な制作会社、ライカの長編作品としては『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』が4作品目になります。
で、どういう訳か、私これで全作品観たことになりました。

過去のライカの作品は、
『コララインとボタンの魔女』(2009年)
『パラノーマン ブライス・ホローの謎』(2012年)
The Boxtrolls(日本未公開、2014年)


コララインは、とにかくオススメです。
ストーリーも面白く、キャラクターも魅力的で共感でき、とにかくライカの最高傑作です。
二作目のパラノーマンも、よい作品です。
The Boxtrolls(日本未公開、2014年)で、ガクンとライカは評判を下げます。
とにかく、全二作には溢れていた可愛さとコワさが、殆ど無し。
共感出来ないキャラ、よく分からない環境設定などなど、集中して観ているのがものすごく大変でした。
そういうわけで、The Boxtrolls(日本未公開、2014年)の失敗と取り戻すべくの『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』だったと思います。
英米などでは映画批評家がこぞって絶賛したのですが、私は主人公の少年の名前がクボというだけでこれは日本人にはウケないだろうなー、と思いました。


ウィキペディアでちょっと調べるだけで、クボは観たい気力が奪われるのです。
既に書いているけど、主人公の少年の名前がクボでしょ。
で、クボのお母さんの名前が、サリアツ
日本人の名前じゃないでしょー、これ、姓にしろ名にしろ。
更に更に、お父さんの名前がハンゾウ
半蔵だなんてそんな有名人の名前、映画や小説のキャラに普通付けません。
そして、一応クボは『サムライの息子』だそうですが、姓は出てきません。


そういう訳で、恐る恐る観たました。
半分ライカさんはガンバっくれて、最低限のヘンな日本描写でなんとか楽しめることを期待しつつ。
残念ながら、大きく裏切られました。
最初の20分くらいで、ぶっ飛びました。
だって、地形が、ヘンじゃないですか。
日本云々の前に、こんな地形とムラの在り方って、不自然なのでは。


まず、オープニングで描かれるのは、クボが海(湖だとしたら、かなり巨大な湖)に面した切り立った崖の高いところにある洞穴で、平安時代的な衣に身をまとった母と暮らしていること。
(こんな形した巨大な崖があったら、それだけで神体扱いで注連縄張ります、それが日本です)
そして、クボはその崖を下って行って、ムラに行って大道芸を披露して生活の糧を得る。
ムラに行くには、小さな橋を渡って、草むらみたいなところを通り過ぎる。
でも、全体的な風景からは、そのムラは浜から近く、しかも水面からそれほど高くない。
海だろうが湖だろうが、これだけ近ければムラの主な生業は魚や貝等の漁などで成り立っているだろうに小舟一隻、網もなく、浜辺に人一人いない。
ムラは思ったよりも大きく、どういうわけか昼間でもヒマな人で溢れて、結構な人がクボの大道芸を楽しんでいる。
鳥居みたいなものが、ムラにある。
そしてその鳥居みたいなものをくぐると、坂道になっている。
下り坂。
登りじゃなくて。
普通の日本の常識だと、鳥居くぐると階段あがるとか、平地の大都市などだったらせめて高低差無し。
クボの世界では、鳥居の先は下り坂、それが結構長い。
そして、鳥居のずーっとその先には意味不明にお墓があってすぐその脇に小川が流れ、杉みたいな木々が生い茂っている。
お墓の場所、それって、海面(水面)より低いこと確実。
そんな場所に大木の森があり、さらに小川が流れているって、地勢的に正しいの〜?
高低差のほぼない川から1メートルのところで堤防もないような場所に、キリスト教徒だろうが仏教徒だろうが、墓、建てない。
台風や豪雨で、墓石沈没しそうなんだけど。


ムラでは、お盆的なお祭りが開かれる。
灯籠流しみたいなこともする。
と、いうことは季節は、多分、夏。
太陽の日射しが、緯度の高い冬季の英国並みのやわらかいオレンジがかっているけれど、季節は夏の筈。
それなのに、クボが次に移動した場所は、雪の中。
夏では日本で一番高い山、富士山の雪も解けるというのに。


設定は、日本、でしたよね。
その前に、地球かどうかさえも疑わしいよーな気が。


ウィキペディア情報によると、制作費用は6千万ドル。
監督と美術/背景のスタッフで、日本にリサーチ旅行でしなかったのでしょうか。
海辺の断崖絶壁の美しいムラを実際に訪問して、その風景や地勢を写真や映像に収めて作品に取り込めることも出来た筈なのに。
テレビアニメ『アルプスの少女ハイジ』(1974)は、制作にあたってを作品の舞台となる現地調査を行ったことで有名です。
そのために、アルプス近辺の視聴者が日本の作品と気付かないケースもあるそうです。
日本に5〜10人のスタッフで、通訳/ガイド付き、一週間の滞在、ファーストクラス使ったとしても、6千万ドルも制作費あるのならたいした経費にならないでしょうに。
世界的に好評価を受けているライカさんだからこそ、それくらいのリアリズム、というよりは単純に『自然の美しさ』を感じさせる映像美を探求して欲しかったです。



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