ディヴィッド・ボウイがイタリア語で歌ってる。それだけでただただ感動

いや〜、やられてしまいました。
マーティン・スコセッシ監督といい、巨匠レベルの映画監督はやはりすごい、衰え知らずです。
それほど期待して鑑賞しなかったイタリアのベルナルド・ベルトルッチ監督による『孤独な天使たち』(2012年、イタリア語題 Io e te、英語題 Me and You)に、泣いてしまいました。



音楽が的を得た使い方をしていて、その点にとても感銘を受けました。
ポップ音楽とかロック系のものを数曲以上使う映画って、けっこう曲を使い過ぎて失敗してるなと感じることがあるのですが、『孤独な天使たち』ではドンピシャリです。


去年亡くなった音楽界のレジェンド、ディヴィッド・ボウイさんの名曲『スペイス・オディティ』(Space Oddity)が使われています。
映画の後半の重要な場面で、そのイタリア語版が。
『スペイス・オディティ』のイタリア語ヴァージョンが存在するなんて全く知りませんでした。
しかも、歌詞が全く違うのです。
イタリア語題はRagazzo Solo, Ragazza Sola、英語題では Lonely Boy, Lonely Girl。
タイトルが示すように、オリジナルのような宇宙飛行士の話ではなく、とても悲しい愛の歌。
主人公の気持ちや状況を、よく暗示してくれていて、泣けるのです。



エンディングからスタッフロールで、オリジナルの英語版が使われています。
こちらの使い方も、適確すぎる。
北斗神拳みたいに、秘孔ついてくる。
ここでまた、涙。



英語圏では『孤独な天使たち』はそれほど高い評価を受けていないようです。
英国のアート/文化面では一番力を入れている新聞The Guardianでは3/5という辛い評価で、よくお世話になっているRotten Tomatoes(ロッテン・トマト、映画評論家による映画レビューを一か所にまとめたウェブサイト)ではたったの68パーセント。
そうなのか〜。
批評家って、すごいな〜。
中年のオバサンが、色々こじらしてる鬱気味な14歳の少年が主人公のの成長物語に感動して、何が悪い?


同じく色々こじらしている鬱気味の十代の少年が主人公の、同じデイヴィッド・ボウイの曲("Heroes")をテーマに使った、しかも同じ年、2012年に公開されたアメリカ映画『ウォールフラワー』(The Perks of Being a Wallflower)のほうが高く評価されているのに、私はどういう訳かハマれませんでした。
私にとっての決定打は、音楽にあるんです。
音楽の使い方が『ウォールフラワー』は雑なんですよ、音楽ファンから言わせると。
ということで、リア充になれない思春期まっただなかの主人公とボウイさん括りで、サウンドトラックの観点から近々この二作品の比較したいです。



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コメント

非公開コメント

No title

東京はやさしい春の雨降り、冷えるけどそれほどでもない。
イタリア語よくあってます。
相場も動かないで、なんとなく倦怠な一日になりそう。

No title

十代の少年! v-71

それだけで十分にキモイですが (⌒▽⌒)/

ぜひ見てみたいです・・・ v-91

hippoponさん

春ですね〜

よく知らない外国語の歌って、なんだかいいよね。
意味がわかんないって、ホントいい。

ゲンタくんのパパさん

あのボウイさんが

ぐらんてあもーれv-500

な〜んて歌っているだけで、あとはなんでもよくなってしまったのかも?

No title

「よく知らない外国語の歌って、なんだかいいよね」

オペラの時今は横に訳が出るけど、、ww
重なっちゃって、ww
達者な人だったんですね~~。つくづく。

東京は、コートをハンコートにして夜の外出も可能。
昨日は背中開いてるロングドレス、下にすっけすっけのカットソーで
一応は 羽織るものもっていったけど。
室内はそれで通せちゃった。

よくわからないこれ、流してもよかった感じ、、
春の雨の中で、いがったぁ~~。

本当にいなくなっちゃったんだわね。もう一年以上たってる。

hippoponさん

オペラってそうなんだ〜
字幕みたいね。それもいいかも。

英語圏以外の映画っていろいろ新鮮だから好きなの。
ハリウッド系は、先が読めちゃう展開が多いでしょ。

春になって、日照時間が長くなることがなにより嬉しい。
今は梅とか桃の季節?
一ヶ月でもう桜の季節ですね。
なんとなくいろいろせわしい時期でもありますね。

No title

確か外語の英語劇もその装置使ってたような、
今は能でもやるらしい。
自国語で、大正期の人は文語、村芝居でも理解したらしいのにね。
国語がやられてる、、。

今は3時のお茶の時間位で、少し曇ってるけど青空が見えてますよ。
夕方半コートで お買い物してくるつもりなの。

おととい、最後の蟹かと思ってビスクの濃いのソースにしてもらってきたけど。
フキノトウや、タケノコの先っぽがついてましたよ。
そして少しはやいホワイトアスパラも瑞々しかった。
これから桜ますらしい、、

悪魔を憐れむ歌

マーチン スコセッシ監督といえば、現在公開中の「沈黙」である。
私は見ていないがこれは棄教の話で、キリスト教世界の欧米人がこの棄教の話をいったいどうとらえるのか興味深い。

スコセッシ監督は以前にも「最後の誘惑」という棄教をテーマにした映画を作っている。
その「最後の誘惑」では十字架を降りるキリストをウィレムデェフォーが演じ、ローマ提督ピラトをデビットボウイが演じていた。

配役は見事だが、内容が内容だけにカトリックの国では上映禁止になったとか。
ボウイはそんなに長くでていなかったと思うが、一度みてみると良いかもしれない。

No title

こんばんは。
この映画、面白そうですね。
今度観てみます。
ベルトルッチ監督の映画ってたぶん、「ラストエンペラー」しか観てないかも。教授(坂本龍一)が音楽でしたね。で今回のボウイの曲。その辺もなんか好みとか関連してそうですね。🎶

hippoponさん

なるほどね〜、字幕装置いいですね。
でも、けっこう役者さんの演技で話の運びとか感情は分かるかも。
最近はそういう場所に全然出かけないけど、若いときはシェイクスピアとか観に行って、生の俳優さんはすごかったですね。
やっぱり、迫力が違う。
テレビや映画ばっかりだったから。

タケノコの季節か〜
日本は季節を楽しみますよね〜いっぱい。
英国でもちょっとは季節ものってあるんだろうけど、そんなにないもんなー。

Re: 悪魔を憐れむ歌

観ました、最後の誘惑。
さっぱり面白くなかったです〜。
やっぱり、信仰心がないと、なんだか分かりにくいのかな?
沈黙の原作も若いとき読んだけど、これも歴史物的な感覚で読んでしまいました。
スコセッシ監督はカトリック教徒だから、こういったテーマはとても重く意義のあるものなのでしょう。

ボウイさん、ホントにいろいろなところで活躍してますよね。
ボウイさんは母星に還ってしまったけれど、この地球に残してくれた痕跡に感謝です。

ジョゼフィーヌ白滝さん

坂本龍一とボウイなんて、戦メリ思い出してしまったではないですか。
十代で観たときはよく分からなくて、20歳で観た時は度肝を抜きました。

『孤独な天使たち』The Cureの曲も使われていて、主人公はまだ思春期初期でインディーロック聞き始めたような感じがよくでていました。
最近の映画界では、インディーロックはこじらせてる青少年のBGMみたいですね。