愛猫ぷうのいないロンドンなんて、つまらない。

英国紳士という幻想について(2) 『レディーファースト』の精神

「やっぱりイギリス人の男性がいいな〜。だってジェントルマンなんだもん」
数年前、ボランティアの仕事の関係で知り合ったとある日本人女性が言いました。
彼女によると、英国人の男性は重いものを持ってくれたり、道をゆずってくれたり、女性に優しい『レディーファースト』のマナーがあってとてもよい、ということです。
だから、彼女は過去に2人くらい英国人とつき合ったことがあり、英国人男性との結婚をのぞんでいるとのことでした。


英国の公衆でのマナーは、日本人が見習うところがあると思います。
狭い所或はそれほど狭くなくても階段などですれ違いそうになると「お先にどうぞ」と道をゆずってくれます。
ドアを開けると、後ろから人が来るかを確認してそのままドアを開けたまま待っていてくれます。
スーツケースを持って階段をあがろうとすると、「手伝いましょうか」と声をかけてくれる人がよくいます(最近はそうでもないかな?)。
日本だと、狭くても無理矢理すれ違おうとするし、お店のドアを開けて後ろを確認せずにそのままだし(危ないよー)、重いものを持って階段を登ろうとしても手伝ってくれる通行人は滅多にいません。
ただ、この「お先にどうぞ」は(ヴィクトリア時代はどうか知りませんが)決して「レディーファースト」だけではありません。
白人系の男性のみならず、女性も道や階段を開けてくれて「どうぞお先に」してくれます。
ご高齢の男性のかたに「お先どうぞ」されると、困惑することもあります、甘えた方がいいのか、それとも高齢者をうやまったほうがいいのか。
以前、私に気付かずにドアを開けて待っていなかった男性は、すぐそのことに気付いて私に謝って来ました(そんな謝るほどのことではないのに。わざわざ丁寧な方です)。
その男性は、黒人系の方です。
最近、日本からの帰国時に地下鉄の駅がら出る階段で、スーツケースを持っていた私に助け舟を出してくれたのは、三十代くらいの黒人系の英国人女性でした。
(ロンドンの地下鉄の駅は、エレベーター完備でバリアフリーのところはまだ少なく、車いす移動が無理だったりベビーカー移動がかなり困難なところがまだ多いです)
英国ではそういった習慣があるので、移民系の方も自然にそうするのでしょう。
そして、こういった『ちょっとした譲り合いや思いやりの精神』は、別に男性が女性にするだけのものではありません。
女性も女性にするし、障害者にもします。
私もそういった『ちょっとした譲り合いや思いやりの精神』に何度も助けられました。
重いものを持ってもらったり、道を先に譲ってもらったり、疲れている時や体力的あるいは精神的に余裕が無い時は、本当に助かります。


だから私も見倣って、余裕がある時はなるべく他の人に手を貸すようにしています。
以前は地下鉄を使うことが多かったので、ベビーカー持ちで階段を上り下りする人がいたら声をかけて手伝ってました(遅刻しそうな時は、勿論そんなことはしませんが。というか、不思議なもので本当に急いでいる時やストレスなどで心に余裕の無い時は、助けが必要かもしれない人を見つけることができないものです)
ドアも後ろの人のために開けて持ってるし(この習慣は好きなので日本でも広めようと帰国時には行っております)、狭い階段でお見合いしそうになったら「どうぞー」と譲ったり、譲られたら「ありがとう」してます。


レディーファーストというより「ちょっとくらいは思いやりあったほうがいいよね」という社会なんだと思います。


「イギリス人男性がサイコー」と信じているその女性、その場にいた他の日本人女性が通りすがりの英国人男性が声かけてきたので無視した、という話をきいてかなり興奮して言いました。
「もったいないー。せっかくのチャンスだったのに」
ナンパしてくる男性に、真剣につき合えるほどマトモな人っているんですか? とはちょっとツッコミにくい方でした。
彼女は、当時40歳で、滞英歴は7年くらいだと記憶しています。
それだけ滞在していれば、アルコール中毒やDVや浮気性やマザコンや働かない英国人男性の話をどこかで又聞きしていても不思議は無いのに。
英国人の女性や移民系の方に、道を先に譲ってもらったり重いものを運ぶのを手伝ってもらった経験はないのでしょうか。
七年も英国にいてこの国の良いも悪いも見聞してきたはずなのに、英国人男性イコール紳士説を信じている日本人女性がいることにかなり驚愕しました。
世界は広いです。



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コメント
No title
おはようございます。
イギリスの礼儀作法はすたれてないのですね。
ちょっと感動。

2,3年前官邸の近くのホテルのエレベーターで、意気揚々と
アメリカ人かな?が乗ってきて、明らかに日本の着物女を
ちらっと見て,蔑視。
おやそうかい、、と
After youって、低い声で言ったら、
慌てちゃって、、
首までふって、いやいや、、って。そうだろうがぁ、、、その態度、と。
もち、、、堂々と、道譲られて スーツのお弟子君従えて、
普通は、お弟子君の後をついて歩くけど、、
体から、威圧感があったと思うよ。
未だかつてやったことが無かったけど、あの時ばかりは、
腹にすえかねた、、
いつもはへな~~~なんだけど、、ww
2015/11/13(金) 04:51 | URL | hippopon #-[ 編集]
hippoponさん
日本にいるアメリカ人はそんなものかも?
ヨーロッパの大陸から来たヨーロッパ人も、たいてい自国よりイギリスのほうが礼儀がよいといいますね。
黒人系の方なんて、直接悪口を公衆で言われることも多々あるとか。
英国はそこまでは悪くないかな。
でもだからって、心のなかまで礼儀がある、人を敬っているかというのは別問題。
裏ではすごいひどいこと言っている。
そんなものですね、人間って、どこ行っても。
2015/11/13(金) 08:01 | URL | ぷうまま #-[ 編集]
こんにちは、ぷうままさん
またまた読み込んじゃいました
いつも記事楽しみです
「不思議なもので本当に急いでいる時やストレスなどで心に余裕の無い時は、
助けが必要かもしれない人を見つけることができないものです」
↑ああっ!本当にそう!って思いました!

そして、ちょっとの譲り合いとか親切とか
することもされることも慣れたい!と思いました
つい、おせっかいかしら?どこまで声をかけたら
いいのかしら?とか考えてしまって通り過ぎちゃったり。
「いいです!(拒否)」って言われたらどうしようとか。
あら、そうでしたか(笑)って気にしない余裕も持ちたいです
にゃんこには、しょっちゅう拒否されて慣れてるはずなのに…?


2015/11/13(金) 10:50 | URL | そらねこにゃー #-[ 編集]
そらねこにゃーさん
ちょっと余裕のあるときしか、譲り合いの精神っておこらないですよね〜。
だから都心の通勤中のサラリーマンの皆様の命がけの座席取りを責める気にはなれません。
でも、デパートにお買い物や食事に来ているマダムはドアくらい開けて持っていてくれてもいいのに〜、とは思いますね(私の地元のお店はこんな感じ。他の地域ではもっと思いやりのあるところもあるかも?)
こっちでは断る時も笑顔で、さわやかに「ありがとう」ってお礼も言われるから気になりません。

『慣れ』ですよね、それが社会的に習慣になってしまうと。
でも、ロンドンもかなり思いやりがなくなってマナーが悪くなったと、言われています。
2015/11/15(日) 06:57 | URL | ぷうまま #-[ 編集]
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2015/11/16(月) 00:34 | | #[ 編集]
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愛猫ぷう、17歳の2016年7月、英国のEU離脱の衝撃が冷めないときに旅に出てしまいました。ぷうのいないロンドンで、なんとか適当にぐーたらに生きていけるように、ちょっとはがんばらなくちゃなぁ。

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