当たり前ですが、英国でもDVあります
英国人の連れの知り合い、ジョン(仮名)の同居中の彼女のセーラ(仮名)が、痣だらけの自分の体の写真を某SNSサイトに投稿しました。
セーラは、ジョンに暴力を受けたのだと告白。
連れによると、その投稿へのセーラの友人からのコメントから察するに、セーラがジョンから暴力を受けたのはこれが初めてではないらしい、ということ。
セーラの痣は痛々しく、ジョンがそんな人間だったということにもショックを受け、かといってSNSでつながっているだけのうすっぺらい『顔を知っている程度の』関係では連れは何も出来ず、ただただセーラがジョンから離れることを祈るばかりでした。
そして、当事者のジョンは、投稿では「セーラはホラフキ、自作自演だから、本気にとらないで」の一点張り。
セーラをかばったり、自分の行為を謝ったり、或はSNSを一旦停止するといったことも無し。
一方、セーラはすぐにその痣の写真の投稿を削除していまいました。
その一週間後。
セーラが久しぶりにSNSに投稿しました。
要約すると、「心配かけてごめんね。みんなにこんなこと見せるべきじゃなかった」とのこと。
世間にプライバシーを晒すべきではなかったという、後悔と謝罪のみ。
心配の声と、いざとなったら助けてくれる機関の連絡先などをリンクしたコメントなどが寄せられました。
(そして、またしてもセーラはその投稿をすぐに消してしまいました)
そして、ジョンとの仲良し写真をまたまた投稿。
やはり、警察にも届けず、別れることも出来ず。
典型的なDV男と、立ち去る決意のなかなか出来ない被害者の関係。
メディアなどでよく語られる話。
それをSNSで『実況』され、それを自由に見られる立場としては、辛い。
連れはジョンとは、大昔に仕事仲間を通じて知り合ったくらいの、ごくごく薄い関係です。
ただ、3年前にちょっと縁があって、私もジョンとセーラに会う機会がありました。
ジョンもセーラも細身で、変にオシャレに気を遣って、ちょっと浮き世離れした感じがあって、悪い印象はありませんでした。
(ただ、余りに痩せ方が自然ではなく不健康的なので、クスリでもやっているのかな〜、という感じはありましたが)
中年カップルなのに、異常なまでにイチャイチャしたり、仲良しアピールの激しい二人でした。
当時セーラのSNSを覗いたことがあったのですが、オシャレやジョンとのデレデレ写真が多いのです。
でも、それより気になったのは、ジョンとの写真の多いこと(お揃いのTシャツ着たりとか。中年カップル、がんばっている感がすごくて、逆に好感が持てたのです)。
ジョンとセーラは、いい意味で「頭がお花畑の妖精のような二人」なのかと思っていました。
連れが最近、数年前にジョンと仕事をしていた方に会う機会がありました。
やはり、セーラのその投稿も話題になったようです。
その方によると、セーラはかなり酒を飲むタイプ(英国人が『よく飲む』と表現したら、それは日本人が想像できないくらいのアルコールの量だと思ってください)。
でも、暴力の理由にはならないし、何よりジョンがセーラを庇わなかったことに対して彼への不信感は強いようでした(仕事を通じて、ジョンとは余りいうまくいっていなかったようですし、これから先も一緒に仕事をすることはないようですが)
やはり、アルコールの問題か(ドラッグの問題の可能性も捨て切れない)。
それは、セーラだけでなくジョンもあるのかも知れません。
そして、アルコールの問題があるということは、もしかするとメンタルヘルスに問題がある可能性も。
よくよく考えると、ラブラブっぷりを過剰にアピールするカップル、実は大きな問題抱えて周囲には隠しているといったケースを過去にも見てきました。
本当にラブラブで信頼し合っている夫婦や恋人同士って、人前ではいちゃいちゃそれほどしないし、お互いに文句言ったり小言を言えるパターンが多いような気がします。
ラブラブで良い面だけ人に見せるということは、それだけ上手くいっていない関係を隠すためなのでしょうか。
SNSは、そういった共依存している関係を隠すこともできるし、告白の場所にもなり周囲が被害者へアドバイスしたり救済できる場所にもなりえるようです。
セーラが、勇気をだしてジョンから離れますように。

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