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ロンドンの街の、変なあまったるいニオイの正体とは

あま〜っ。
何これヘンなあまーいニオイがする〜。


ということが、ロンドンの街を歩いていると度々あります。
周囲にはお菓子を撃っている屋台やパン屋さんもなし。
しかも、その変な甘いニオイは、どちらかというと人工的なもの。
いわゆる、イチゴ風なニオイがしても、それは本物のイチゴではなく、某世界的に有名はハンバーガーチェーンのイチゴ味のミルクシェイクといった感じの、人工着色料と共に思い出す、あのピンクで偽物のイチゴのニオイ。
そんなニオイを嗅いでしまうことがあります。
前を歩いているのはちょっと腹がでたおっさんで、そこから臭ってくることがあるのです。
(最近、私の腹も超よく出まくっているので、他人のことをとやかく言っている場合ではありませんが)


実は、このヘンなあまったるいニオイの正体は、電子タバコです。
この数年、英国では電子タバコが大人気。
電子タバコ専門店みたいなものも、増殖中。
英国でも禁煙のススメが激しく、最近では電子タバコも推奨されているらしく、あちこちでプカプカ吸っている人います。
歩きタバコに厳しい日本ですが、英国では屋内のみ厳しいだけで、あとはかなり自由。
レストランやパブの前にはテーブル席があってそこでならタバコ吸ってもオーケーなので、飲食店街を歩くとタバコ臭くて仕方ないこともあります。
なので、歩きながらの電子タバコはあちこちで見かけます。
タバコの煙より、電子タバコの蒸気のほうがこの「変なニオイ」故に、嫌かも知れない。
だって、人影まばらな住宅地の角をまがったらいきなりキャラメルみたいなあまったるいニオイが何処からともなく、とか、ちょっとシュール過ぎます。


それにしても、何故メンソールタイプとか、無臭タイプとか、そんな電子タバコが流行らないのか。
それなら、たいして不快にならないのに。
タバコにはココア味とか無いのに、電子タバコになるとどういう訳かお菓子みたいな味をつけたがる。
英国だな〜(英国の移民系の人も、こんな味の電気タバコで幸せなのかな〜?)
このあまーいニオイに中毒になって、電子タバコやめられない人多いのでしょうね。
電子タバコが、タバコの市場より大きくなるのも時間の問題みたいだから、中毒になってもらわなくては商売あがったりなのでしょう。
(ウィキペディアによりますと →電子たばこ 『世界の市場規模は2017年までに約100億ドル(約1兆円)に達するという予測から、2047年までに既存のたばこ市場を上回るという予測まで様々となっている』)


安全性は不安がありますよね〜
日本では使用者が少ないようなので、そのほうがいいと思います。
やっぱり、喫煙はガンバってやるもんです。
英国で売られているものって、何処の国のテクノロジーのものなんでしょ?
(多分、あの国でしょ、英国とはとっても仲良しだもん)


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英国にいると、アイデンティティとかぶっ壊される

オードリー・ヘプバーン主演の映画『尼僧物語』(1958)を、最近観ました。
これが三回目の視聴かな。
好きな映画のひとつです。



今回、修道院で尼僧になるために厳しい戒律と懺悔の日々を送るオードリー演じるガブリエルの姿を観て、ふと考えてしまいました。
修行のために、徹底して『自我』を無くす訓練をするわけですよね。
思い出のものを手放し、世俗的なものと訣別し、他のシスターとの友情も禁じられ、虚栄心や自尊心は自ら破壊して、それでも上手くいっていないと見なされた時は周囲が親切心から自尊心をぶち壊そうとしてくれる。
とにかく、アイデンティティ―なんてものにこだわってなんていられない。


なんか、似たような経験、あるような気がする。


英国での滞在が長くなると、自尊心をぶっ叩かれるような経験をすることになる。
短期滞在なら滅多に起こらない。
3年の大学留学やら(日系の)会社のなかでなら、それほど無いかもしれない。
新しい経験を楽しんだりとまどったり、環境や英語に慣れたりするのに精一杯だし、周囲の外国人はそこそこエリートで外国人と付き合いの多い人が多いから、それほど無礼な人に会うことは無いかもしれない。


でも、英国でなるべく普通の環境で生きようとすると、自我とか壊さないと英国で生きていけないんだ、と思うこともある。


周囲が私の『自我』壊していく。
中国と日本の違いが分かっているような英国人はごくごくわずか。
大抵の英国人や移民は、そんなものには関心なんてない(そして、自分が無知で愚かという自覚もない。インテリや意識高い系はプライドが高いので、日本と中国の違いを教えてあげようとしても無視)。
そんななかで、日本人としての自負なんて持っているほうがバカバカしくなってくる。
東洋系なんてみんな一緒されるので、中国人や韓国人が差別されるニュースを聞くと、自分が差別されたような気になって本気で怒ることもある。
そんな環境にいるから『アイデンティティ』に揺らぎが生じてくる。
日本での経験や資格や学歴なんて、海外では『無』にされることもある。
英国人やその他の移民系が私を見る目には、単なる貧乏で英語もろくに出来ない中国人しか映らないこともある。
エリアによっては、街頭で宣伝や募金集めをしている人々から声がかからないのだ。
中国人やベトナム人の移民(しかも多分多くが違法の)が多いエリアでは、私は英語が出来なくてお金がなく購買力がなく、更に社会や福祉問題に関心が無い、と見なされるのだ。
(一方、東洋系の学生が多い有名大学の近くのオフィス街で観光地の近くだと、私は募金集めのターゲット。すっぴんでオシャレしてなくても、必ずのように声がかかる)
英国人や他の移民系の人から徹底的な差別的/区別的扱いのために、日本でのほほんと生きていたときには感じたことのなかった日本人としてのアイデンティティが芽生え、強化される。
が、他の日本人に会うと、滞在が長いという理由で「日本人扱い」されなかったり、嫉妬したり羨望してるのを認めたくなくて、代わりに苛めとか村八分とかで他の日本人を貶めて自己の優位性を維持しようとする心の寂しい人が多くて、日本人なんて大嫌い、という感情さえ生まれる。
日本人としてのアイデンティティさえ、英国にいる日本人と接すると鬱陶しいとさえ思うことがある。


私が誰なのか、分からなくなる。
同じ街にいても、エリアによって、グループによって、私は全く違った扱いを受ける。


外国滞在が何故いまだに羨望されるのか分からない。
自我なんて無くしたほうが生きるのが楽だ、と思ったこともあるのに。
それでも、出家して尼僧になるよりは、ずっとずっと楽なんだろうけど。
(にゃんこさんと一緒に生活していた時は、私の不安定なアイデンティティは『にゃんこさんに御飯をあげてトイレを掃除する』という崇高な使命があったので、そんなに気にならなかったのかも)




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東ロンドンで見つけた、キモ可愛いトイレ

東ロンドンのDalstonは、移民系や貧困層が多くもともとはアヤシいエリアとして有名だったのです。
が、最近ではお高い物件に小金持の若者が住み始め、お洒落なバーやレストランが増えまくり、古着屋や画廊やレコード屋(この三つがあるエリアは、マニアックで個性的でアーティスティックでオシャレだと主張している気がする)もあり、小さいライブハウスもけっこうあるという、いろいろな意味で説明するのが面倒くさいエリアです。
そして、脇道からちょっと外れた所にあるのが、Shacklewell Armというパブ兼ライブハウス。
ちょっと寂れた感じが、郷愁を誘うパブです。


トイレの入り口は、こんな感じ。
2017 といれどあ1


ドアを開けると、男性用、女性用のドアがまたまたキモカワいい系のお絵描きされています。
左のピンクのヘンなキャラが女性用なんですけど、身長がこっちのほうが男性用のキャラより高いので、ちょっと混乱。
しかも、表入り口の男性用キャラは緑色なのに、こっちは黄色だし。
色とか身長とか統一していな大雑把さ。
下書きとか、絶対してないでしょ。
いいなあ、その自由な発想。
それか、そんなところに拘らないいい加減さ。
2017 といれどあ2


パブからライブハウスに向かう通路の天井パイプみたいなもの、何故か造花で飾ってありました。
2017 へんなかざり

インテリアとか絵画とか、いろいろな意味でアヤシいパブです。
すっかり虜になってしまいました。




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英国人はやっぱり甘過ぎるものが好き

英国すぎるお菓子メーカーとして英国人にしか人気のないMr Kiplingのケーキが安くなっていたので、甘いもの大好きで糖尿病になった英国人の連れのために買いました(こっちの糖尿病は、かかっても甘い物を食べる。さすが、英国人です)。
Mr Kiplingのことは以前こっちに書きましたので、関心のあるかたは参考までに → 英国人は甘すぎるものが好き


レモン風味だっていうから、好奇心から私も試食。
2017 mrk1


一口分だけちぎって口に入れたとたん、思考停止。
急遽、写真撮影。
甘過ぎる。
むっちゃ、甘過ぎる、
ケーキの上のトッピングは、レモン風味のホワイトチョコをベースにしたクリームか、バタークリームかと思っていたのですが、ここは英国、そしてこのお菓子は英国人にウケるお菓子。
白い部分は、砂糖のコーティングでした。
下のケーキ部分が、かなり甘い。
日本だったら、ケーキだけで砂糖の量は20〜50パーセントカットでしょうね、これではとても売れない。
それに更に砂糖どっさり。
一切れ口に入れて、一瞬で出しちゃいましたよ〜
2017 mrk2


この小ささで、14.9グラムも砂糖使っている。
2017 mrk3
そうかー、ちゃんとこういうところを見てから口にしないと。
英国人の連れは。「わーい、Mr Kiplingだ〜」と喜んで、自然に、ごくごく普通にこのケーキを喜んで食べていました。


そうよ、ここは英国なんだから。
食文化の秘境、未開発の舌、セルライトの天国、英国なんだから。


 

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ジェイムズ・ボンドの新俳優の髪の色でネットが炎上していたこともあった

前回は、ハリウッド映画等における髪の毛の色によるステレオタイプ論をお話したんですけど、その続きです。


ブロンド男性って、こっちではそんなにウケないんですよね。
男は黙ってダークヘア、みたいな風潮。
ジェイムズ・ボンド役の地毛がブロンドのダニエル・クレイグのことを言及したコメントをいただいて、それで思い出したようにネットで調べていたら、こんなものが出てきました。
新ボンド俳優としてダニエルの配役に当たって、かなりの不満や反対意見があったようです。
dc.jpg


以下、ダニエルの英語のウィキペデア、Daniel Craigからの引用コペピです。

The casting choice caused significant controversy. Throughout the entire production period, internet campaigns expressed their dissatisfaction and threatened to boycott the film in protest. The 5-foot-10-inch (178 cm) blond Craig was not considered by some protesters to fit the tall, dark Bond portrayed by the previous Bond actors, to which viewers had apparently become accustomed.


身長もボンドにしては低いしダークヘアじゃなくてブロンドなんて絶対イヤだ、とネットが炎上したり大騒ぎになったようです。
にも関わらず、今ではすっかりダニエルボンドが定着して、興行収入はずっと大当たり。
男性のみならず女性ファンにもウケるダニエルボンドの魅力は、渋さとアヤシさと危うさ、かな。
基本的に、ブロンドだからというわけでもなく、ハンサムなんだけどあんまり人は良さそうでもなく、でも結構ストイックといった感じのダニエルだからこそ、女性心をくすぐるところがあると思うのです。
ちょっと危険そう、でもチャラチャラしてない。
ダニエルは、『レイヤー・ケーキ』(Layer Cake、2004)というクライムスリラーの映画で主役を果たし、この時の演技がすばらしかったのでジェイムズ・ボンド役にノミネートされたようです。
やはり、『髪の毛の色によるステレオタイプな配役』の例にもれず、ブロンドなので麻薬ディーラーと、犯罪者の役。
犯罪者の役やって、ボンドやりませんかって声がかかるのもよく考えれば凄いことです。
(いや、そうでもないか。ボンド的スパイもこの手の犯罪者も、求められる資質と仕事内容はそんなに違わないかも。給料貰ってるか貰ってないかの違いは大きいけど)





それにしても、髪の色なんて何でもいいと思うんだけどね。
女優の髪の色によるキャラのステレオタイプもあるから、これもまた今度。



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