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25年たてば誰でもおっさんやオバサンになるさ(Ride@Rough Trade East)

ライド(Ride)という、90年代前半にインディー音楽界で一躍有名になったオックスフォード出身のおっさんなバンドをみてきました。
数年前に再結成して、今回は新作をリリースして、イーストロンドンにあるレコード屋さんラフ・トレードで宣伝を兼ねたミニライブです。
25年前にライブに行ったことがあります。
なつかしい。
ロンドンで、ライドをこんなに小さな場所で見られることは奇跡に近いので、出かけてきました。


といっても、写真も映像も撮ってきてないんですけど。
暑くて、しかもラフトレードに着いたのが遅かったので、それどころではなくて。
場所が狭いしレコード屋さんなので、アコーステックセットか、普通のライブより控えめなライブになるのではと思っていたら、フルセットでちょっとびっくり。
アンディー(左側のギターのおっさん)はほぼ曲ごとにギター替えて、メンバー全員本気モードががっちり入ってました。
マーク(ステージ中央の、ステージが狭過ぎてしかも後ろのドラムセットに遮られて、演奏中身動きが殆どとれないおっさん)はアコーステックセットでやろうとしたのですが、アンディーが「フルで行く」と提案してそれに皆さん乗ったようです(レコード屋さんからすると、面倒くさくて迷惑だったかも知れない。一方、ファンにとっては大歓迎)


どういう訳か、この日のライドのライブをYoutubeに動画を上げてくれる人が、いない。
私の隣のファンのおっさん、絶対ビデオで録っていた筈なのに。
とりあえす見つけたのがこれ。
雑音が入ってますが、ステージの小ささとバンドとの距離の近さと臨場感はでてるかな。
もし誰かもっといいビデオアップしてくれたら、後で貼ろうっと。



25年前は、みんな若くて可愛くて、おっさんじゃなかった。
(要注意! メンバ―は全く変わっていません。おっさんになっただけです)
ラフ・トレードのライブの締めくくりも、皆が大好きなVapour Trailでした。



その日、家に帰ってからは、1990年に大人気となったカルトテレビドラマ、『ツイン・ピークス』の25年経った世界を描いた『ツイン・ピークス The Return』の新エピソ―ドを鑑賞。
25年たてば、当時若かった俳優さん達はおっさんになり、おっさんだった俳優さん達は、もっともっとおっさん。
亡くなってしまった俳優さんも、いる。
諸行無常。


私も、すごーくオバサンになりました。
太って白髪がでまくって体力が無くなって愚痴っぽくなって昔の話ばかりして。
あーあ。
でも、気分だけは90年代初期のまま。
どうしようもない。



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カムデンはやっぱりゴミゴミ

先日、ロンドン有数のアヤシいエリア、カムデンマーケットの近くまで用事があって出かけてきました。

2017 かむでん6


夕方(八時半頃?)でお店は既に閉まっているのですが、それでもアヤシいニオイがプンプン。
2017 かむでん3


『キッチュ』から、『可愛さ』とか『小キレイさ』とか『アバンギャルド的』なモノを引き算すると、こんな`猥雑な感じになってしまうのでしょうか。
(カムデンを原宿と比較しないでよ〜、それって原宿に対して失礼じゃないの〜)
2017 かむでん4


入れ墨屋さんのシャッターのイラストのB級感が、安っぽくてカムデンしてるな〜
2017かむでん5


やっぱり、ゴミゴミしてるとリアルなカムデン。
2017 かむでん1


ロンドン繁華街っぽいよねー、散乱しているゴミとシャッターのいたずら書きのコンビって。
2017 かむでん2


カムデン・タウンの地下鉄の駅の周辺には、ホームレスが。
ロンドン中、昔から至る所にホームレスはいるといっても過言でなく、観光客で溢れてるカムデンはホムレスがいないことのほうが珍しいかも。
でも、この夜は4、5人ものホームレスが適度に距離を置きつつ駅の周りにいました。
この場所でこんなに多くのホームレスを見たことは初めて。


英国の景気は良い、とよく言われます。
EU離脱が国民投票で決まってからも、ポンド安でその危機を乗り越えているし、失業率も他のヨーロッパ諸国から比較して低い。
でも、現実は最近は政府による緊縮財政政策が続いていて(国の借金がすごくいっぱいあるらしい)生活が苦しくなっている人が多いのが実情です。
様々な生活保護や手当は、受け取る条件が厳しくなったり削られる。
医療費も引き締め、移民による人口増加と高齢者の増加にも関わらず。
しかもポンド安で物価が上昇してインフレ率も上がっています、給料が殆ど上がっていないというのに。
多くの英国人が、景気の良さを全く実感できない社会になってしまっているのです。


カムデンタウンの駅にホームレスの方が集中しているのを見ると、格差が広がって『持たざる者』や弱者に対して思いやりを欠く社会になっているのかなと思います。
以前はもっと弱者に対して優しい国だったのに。
公営高層住宅の大火災でも、被害者の多くは低所得者。
かなりの寄付金が集まったのに被害者への配分が遅れに遅れていたり、被害者への救済活動が全く組織化されていなかったり、自治体の責任者が出てこなかったり。
被害者や周辺住民の憤りがおさまる筈がありません。
まさか暴動にまでつながるとは思いたくない。
今週は、少しは英国が良い方へ前進しますように。


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英国という国が、漂流しているような気がする

最近の英国のダメダメっぷりといったら、前代未聞。


三ヶ月という短期間で、三件もの大規模なテロ事件が起きました。
ウエストミンスターのテロはガードレールがあればある程度防げるものだったし、マンチェスターとロンドン橋のテロは犯人をきちんと監視していれば発生していなかったかも知れない。
(ウェストミンスターの犯人は、暴力的な人物で犯罪歴があり刑務所に入っていたこともあった、しかし、いつどのように過激な思想に触れたのかは不明。しかも、50代。多くのテロリストは比較的若いので、監視の対象になりにくかったのは容易に想像できる。が、マンチェスターのテロの犯人は、彼の発言に不安になった人が警察に連絡している。ロンドン橋のテロの実行犯の一人は、過激な原理主義を扱うドキュメンタリーテレビ番組の出演していたほど。それから、イタリア人の犯人はシリアに渡航しようとしたことから、要危険人物としてイタリアから通告が世界に発信されていた。それなのに英国に入国していたのは、どうしてなのか)


そして、解散総選挙の結果が、英国の将来をますます不透明なものにしてしまいました。
過半数に達しなかった保守党。
EU離脱の交渉が難航するのは必至。
総選挙後の世論調査では、労働党より保守党のほうが6ポイントも高いという結果がでました。
Labour take five-point lead over Tories in latest poll
(記事によると、労働党45パーセント、保守党39パーセントだから違いは6パーセントなのに、何故か見出しでは『5ポイント』だったりする、計算ができないのかご乱心しているのか、伝統的で信頼できる筈の保守系の新聞、テレグラフより)
国民の多くが、メイ首相率いる保守党に対し反発するのも必至。


そして、西ロンドンで起きた高層住宅での大火災。
まさか高層の建築物が、外壁も内部でもろうそくのように激しく燃えるなんて。
1974年に建設されたとしても、あれだけ可燃性の高い素材を使用して、それ以後誰も安全面や耐久性に関して補強作業どころか、検査さえ全くなかったのでしょうか。


斜陽の大英帝国。
傾き過ぎて、どうなっているのかさえ、もう分からない。



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総選挙後、混乱を極める英国と猫のラリーさん

総選挙が終わって、ますますカオスになった英国。
『訳のわからないことをやって自国も世界も混乱に陥れている面倒くさい国ランキング2017』とかあったら、英国は確実にトップ5に入る勢いです。
メイ首相、議席をもっと伸ばしてEU離脱の交渉を楽にするつもりで解散総選挙したのに、過半数さえ割っちゃって大失態するんだから、お茶目過ぎます。
EU離脱云々の前に、政権維持できるの〜?
もう笑うしか無いでしょう、コレ。


朝、ジャーナリストが首相官邸前に大集合しました。
総選挙の結果を受けて不安と緊張が覆う英国で、メイ首相が責任をとって辞任する意思があるのか、彼女の公式の見解を待っていました。
ところが、メイ首相は現れず、猫のラリーさんが重厚な黒塗りのドアから登場しました。
(ラリーさんとは、英国の首相官邸、ダウニング・ストリート10番地に在住する『首相官邸ネズミ捕獲長』の」肩書きを持ったにゃんこさんです → 『首相官邸ネズミ捕獲長』という肩書きを持った、猫のラリーさん
ラリーさんこそが、首相官邸の真の主ですからね。
やはり国が混乱に陥った時こそ、その御姿を世に現して存在を知らしめ、国民の心を慰められるのでしょう。



とりあえず、おおかたの世論調査は、やっぱりアテにならないことが判明しました。
世論調査を実施している会社のうち、議席数に関してはたった一社だけが保守党が過半数に達しないと予測しておりました。
YouGovという機関。
ここの独自で行った方法 Multi-level Regression and Post-stratification (MRP) model(統計学とかさっぱワカラナイ〜、何これ〜)による政党支持率が総選挙の結果に近いので、今後はこの会社の調査結果の期待です。
あと、政党支持率の世論調査で信頼できそうな機関は、SurvationとSurveyMonkeyかな。
2015年の総選挙も、今回も、かなりいい予測をしていました。


多分、近いうちにまた総選挙しそうです。
メイ首相の新政権が安定するなんて、誰も想像できないから。
次の総選挙の時、またまたまた多くの世論調査が外れまくったら、また仕方なく笑うしか無いよねー。
ホント、どうしようもないなー。



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今日は総選挙、おおかたの予想は『保守党の大勝利』

謎過ぎるんですけど。
総選挙の世論調査の結果、ミステリーです。
6月3日のロンドンでのテロ事件の後に実施された、この短期間の世論調査だけでも、与党をになっている保守党と第二党の労働党の差が、開き過ぎている。
保守党の13パーセントリードから、なんと労働党の2パーセントリード。
その差、15パーセント。
選挙直前でも、こんなにも世論調査の結果に大差がでるものですか?

(ウィキペディアからスクリーンショット取ってみました)
Screenshot 2017-06-08 01.20.20



今年実施されたオランダの総選挙とか、フランスの大統領選は、分かりやすかったです。
各社の世論調査の結果はさほど大きな開きもなく、選挙結果ともかけ離れず。
英国では、2015年の総選挙、2016年のEU離脱を問う国民投票でも、世論調査の結果にばらつきがあい、しかも開票してみたら専門家も仰天の結果。
とはいえ、英国は小選挙区制。
実際の政党支持率から議席数を予測するのもまた大変。
議席数では、一社除いて保守党が過半数を取り勝利と予測。


今日6月8日、英国の総選挙が実施されます。
ま、今回こそは、多くの専門家の予測通り「保守党大勝利」なのでしょうね、きっと。
今回も外したら、もう、笑うしか無い。


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フェスはフェスでも、文学のフェスに行ってみました

先週、文学フェスティバルに行ってきました。
(Stoke Newington Literary Festivalというイベントです)
フェスティバルといっても、音楽フェスのような派手さやにぎやかさとは無縁。
あちこちの会場で、作家やジャーナリストが文学とかアートについてお話したりする、地味なフェス。
連れの大昔のお友達が、いつの間にか物書きになっていて参加するというので、どんなものかと出かけてみました。


開催前の会場。
2017-06 lit fes2

音楽フェスと違って、会場は屋内で、座ってゆっくり。
ついていけないし理解不可能の英国式ユーモアに、ちょっと笑って分かったフリして。
東洋人、私一人でしたからねー。
しかも客の数、50〜60人くらいでしょ。
気を遣って愛想笑いしてあげましたよー。
2017-06 lit fes1


連れは、出版社の人とちょっとお話したみたい。
出版社の人によると、連れの作家になった知り合いは喋りが結構上手いので、作品だけでなく喋りでも期待しているとのこと。
物書きも、書くだけでは商売が難しい時代なんですかねー。
(日本では、ゆるキャラに喋りが期待された時期もあったな、そういえば)


イベントは、一時間で終了。
スタッフの人が時間になったと強制終了させました。
これでは盛り上がらない。
音楽フェスとか、フードフェスに人が流れるのは当たり前。
でも、そういう屋外のフェス会場では、大抵トイレは稼働式のあの窮屈で異臭に満ちた、あの空間。
この会場では、普通のトイレが使える。
それだけでも、私は満足。


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テロが起きたロンドン橋は、アレじゃなくてコレです

今回テロ事件が起きたロンドン橋は、これです。
City-of-Londonbridge.jpg


あっちではありません。
あれは、タワー・ブリッジです。
tower bridge


ロンドン塔も近いし、タワーブリッジは内部に入れるので(タダじゃないよ〜、大人一人£9.80も徴収するんだよ〜)この辺りは観光客が多いです。
タワーブリッジは幅が狭くガードレールもあった、と思う。
ロンドン橋は、大昔からテムズ川に架かる重要な橋。
1750年にウエストミンスター橋(3月にテロ事件がおこったところ)ができるまでは、ロンドン市内ではロンドン橋が唯一テムズ川の北と南を結んでいたようです。
現在の地味なロンドン橋は、1973年に開通しました。


昔は、ロンドン橋の上に建物建てて人住んでました(1682年)。
850px-London-bridge-1682-1.jpg


英語でLondon Bridgeをググってみると、たくさんタワーブリッジの写真が出てきました。
勘違いしているのは日本人だけではないので、安心して下さい。
(写真は全部ネットからの借り物です)


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テロと総選挙と世論調査

まさかこんなことになるなんて。


外国人で選挙権がない身としては、英国の選挙は娯楽として楽しもうという姿勢で生きております。
というのは建前でして、やっぱり参加できない不満もあるし、楽しめるほどの濃いキャラも少ないし、どーせ保守党勝つんでしょ圧勝で、どうせつまんない選挙になるんでしょ、と思っていたのです。
でも。
あれ?
総選挙の告知直後の予測だと保守党が過半数を大幅に上回るということだったのに、最近の調査では過半数が採れない見込みになるそうです。
UK Election Polls 2017: Shock As Pollster Points To Tory Losses And Hung Parliament


告知直後は、保守党より20パーセント前後も低い支持率だった第二党の労働党の追い込みが止まりません。
私もびっくりしていますが、労働党員が一番驚いていることでしょう。
ほぼ諦めて惨敗を受け入れる覚悟で、選挙活動を行っていたでしょうから。
想定外過ぎる。
数週間前は、労働党の党首コービンを好まない党内の勢力が「これで惨敗するから、コービンを引き下ろして新たに党首を決められる」という声があったというのに。
このままだと、コービン下ろしが起こらないかも知れない。
これは来週木曜日の総選挙、本気で面白くなりそうです。


世論調査は、ホントにまだまだムラがある。
調査会社や方法によってばらつきが多くて、予測はまだまだ難しい。
でも、保守党の『楽勝』の可能性は少なくなりつつあります。
Opinion polling for the United Kingdom general election, 2017
多分ね〜、保守党が高齢者に対して厳しい政策を出してきそうなので、それを牽制しての労働党支持が上がっているのが大きな要因ではないでしょうか。


あと、先週は大きなテロがマンチェスターでありましたが、この件で保守党が警察官の数を削減していたことが問題になりました。
テロの犯人は22歳の若者で、リビア系の二世の英国人。
外国人や移民に今更急に厳しくしたところで、テロの脅威が減少するとは考えにくい。
そして、この若者が過激な思想に染まっていることを危惧して警察等に連絡した件が、最低でも三件あったそうです(連絡したのは、犯人と同じくリビア系のイスラム教徒達だと思われます)。
それなのに、警察は動いてくれなかった。
この若者は止められた筈だったのに。




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