差別感情はなくならないという悲しい現実
「偏見や差別感情というものは誰にでもあるの。
それをなくすということは、とても難しい。
そんな自分の中にある偏見や差別に気がついて、それを意識するように心がけるしかないと思うの」
なんてことを、言われたことがあります。
数年も昔の話です。
とあるコースに通っていて、そのなかで文化的に多様性な社会で振る舞うべきか、というトピックで講師がそんな内容のことを私達受講生に向かって言いました。
ご存知の通り、英国は文化、宗教、宗派、人種、言語、習慣などが違う人達が一緒に共存しています。
特に首都ロンドンでは、白人英国原住民(?)が住民の半数を切ってしまうほど、様々な人々が暮らしています。
一見、いろいろな人種や宗教の人が同じ職場で働いていたりして仲良くなっているように見えるけれど、一皮剥けば差別や偏見なんて、当たり前。
英国人だけからではなく、外国からの移民や、英国に渡った移民の二世や三世も、お互いがお互いを貶め合うような社会。
「某移民系の方々は、差別とか受けているので他のコミュニティーと打ち解けるのが難しい」といった話をすると、
「彼らが差別なんてされてる筈がないだろう、だっていつも一緒に固まっているんだから」
と、不服そうに発言した受講生も、別な移民系の英国人。
彼も差別された経験がある筈。
彼は自分の親の文化圏で一緒にいてくれる仲間が多くいなかったのかも知れません。
キリスト教からイスラム教に改宗した、とか何かの時に言っていました。
多民族、多文化、多宗教の社会では、なるべく多くの人と交流して他の文化への理解を深めることが偏見や差別感情への最良の対処方法ではないかと勘違いしていました。
偏見や差別は悪であり、無くさなくてはならないものだ、と。
それが、あっさりとやんわりと否定されてしまいました。
『偏見や差別なくならない』と。
ただ、自分のなかに潜んでいる『悪い』感情や思考に真摯に向き合い、受け止め、それを意識することが自ずと行動や言動を慎み社会の潤滑油になるという発想は、新鮮でした。
ヨーロッパでは、ポピュリズムというか、極右の政党やその思想が徐々に人気を集め、彼らの移民を制限する政策が、移民排斥と人種差別につながってしまう風潮。
そして、実際に移民や移民系に対する暴力やハラスメントが増えているという報告も。
そういうことがここ最近よくニュースになるので、長いことこの講師のエピソードを書きたいと思っていました。
たまたまYoutubeで、脳科学者の中野信子先生によるよい解説を見つけたので貼っておきます。
脳科学的に、仲間意識の高い人は差別意識が高いとうことです。
「差別を私達はどうしてもしてしまうということを意識して、これをなるべくしないようにコントロールして、でも仲間を大事にしながら、微妙なバランスの上で人間社会を続けているというのが、現代人の課題なのかも知れませんね」と、実は仕事中は常にカツラを被っていて、プライベートになるとカツラを取って金髪の地毛に戻るという、聖飢魔Ⅱの大ファンのだという、お茶目な中野先生のお言葉です。

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それをなくすということは、とても難しい。
そんな自分の中にある偏見や差別に気がついて、それを意識するように心がけるしかないと思うの」
なんてことを、言われたことがあります。
数年も昔の話です。
とあるコースに通っていて、そのなかで文化的に多様性な社会で振る舞うべきか、というトピックで講師がそんな内容のことを私達受講生に向かって言いました。
ご存知の通り、英国は文化、宗教、宗派、人種、言語、習慣などが違う人達が一緒に共存しています。
特に首都ロンドンでは、白人英国原住民(?)が住民の半数を切ってしまうほど、様々な人々が暮らしています。
一見、いろいろな人種や宗教の人が同じ職場で働いていたりして仲良くなっているように見えるけれど、一皮剥けば差別や偏見なんて、当たり前。
英国人だけからではなく、外国からの移民や、英国に渡った移民の二世や三世も、お互いがお互いを貶め合うような社会。
「某移民系の方々は、差別とか受けているので他のコミュニティーと打ち解けるのが難しい」といった話をすると、
「彼らが差別なんてされてる筈がないだろう、だっていつも一緒に固まっているんだから」
と、不服そうに発言した受講生も、別な移民系の英国人。
彼も差別された経験がある筈。
彼は自分の親の文化圏で一緒にいてくれる仲間が多くいなかったのかも知れません。
キリスト教からイスラム教に改宗した、とか何かの時に言っていました。
多民族、多文化、多宗教の社会では、なるべく多くの人と交流して他の文化への理解を深めることが偏見や差別感情への最良の対処方法ではないかと勘違いしていました。
偏見や差別は悪であり、無くさなくてはならないものだ、と。
それが、あっさりとやんわりと否定されてしまいました。
『偏見や差別なくならない』と。
ただ、自分のなかに潜んでいる『悪い』感情や思考に真摯に向き合い、受け止め、それを意識することが自ずと行動や言動を慎み社会の潤滑油になるという発想は、新鮮でした。
ヨーロッパでは、ポピュリズムというか、極右の政党やその思想が徐々に人気を集め、彼らの移民を制限する政策が、移民排斥と人種差別につながってしまう風潮。
そして、実際に移民や移民系に対する暴力やハラスメントが増えているという報告も。
そういうことがここ最近よくニュースになるので、長いことこの講師のエピソードを書きたいと思っていました。
たまたまYoutubeで、脳科学者の中野信子先生によるよい解説を見つけたので貼っておきます。
脳科学的に、仲間意識の高い人は差別意識が高いとうことです。
「差別を私達はどうしてもしてしまうということを意識して、これをなるべくしないようにコントロールして、でも仲間を大事にしながら、微妙なバランスの上で人間社会を続けているというのが、現代人の課題なのかも知れませんね」と、実は仕事中は常にカツラを被っていて、プライベートになるとカツラを取って金髪の地毛に戻るという、聖飢魔Ⅱの大ファンのだという、お茶目な中野先生のお言葉です。

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